何とか大晦日に辿り着けた.....
今年は恐らく今迄で一番仕事が忙しかった1年だった。
特にこの年末は精神的にも肉体的にも確実に寿命を縮めたね。
さて、6月頃から新作アルバムに取り掛かったけど、PCの寿命による移行作業や新規ソフト類のインストール不調等に、ついこの前迄悩まされていてね。
従ってまだ完成予定をここで記す事が出来ない程の進行状況でね。
取り敢えず、26分に及ぶ長尺曲のバッキングトラックが完全に仕上がった処なんだ。
故に、こま新作アルバムは来年に持ち越しとなる。
で、例年の如く今年よく聴いたアルバムを紹介しよう。
今年は時間がタイトな年末だったので、大変申し訳ないけど、音源リンクは省略させてもらいます。
では、今年一番よく聴いたアルバムは、文句なしにコレ(↓)だった。
Ryley Walker-"Golden Sings That Have Been Sung"
実の処、このアルバムのリリースは昨2016年だったんだけど、国内盤は今年リリースたったという事でここでアップする。
シカゴ出身のシンガー・ソングライターのアルバムでね。
アコースティック・ギターの演奏技術に長けた人で、現代的音響をも備えた傑作。
そんな印象からすると、何処となくジム・オルークを彷彿させる。
次によく聴いたのがこのアルバム(↓)なんだ。
Nightlands-"I Can Feel The Night Around Me"
これは曲が実によく書けているアルバムだね。
僕のような耳でも、繰り返して聴きたくさせる素晴らし曲とサウンド、ハーモニーがたっぷり詰まった作品。
今風のレビューをすれドリーム・ポップ、ソフト・サイケデリアっていうようなキーワードが並ぶんだろうね。
僕的に注目したのは、ソングライティングは言うまでもなく、コーラス関係も相当にビーチ・ボーイズを聴き込んでいる事を連想させるっていう事でね。
恐らく、ハイ・ラマズ以来最も夢中になれた新譜だろうな。
次は、サンフランシスコの女性シンガー・ソングライターのこのアルバム(↓)。
Kacey Johansing-"The Hiding"
これはドリーム・ポップの衣装を着た現代風フォーク・ミュージックっていう感じだね。
所々に、ジャズっぽいリズム・ギターが入っていたり、浮遊感のあるコード進行を使っていたりして、何処となくティム・バックリィを思わせる部分もあったりする。
次に紹介するのはロスのチカーノ(=メキシコ系アメリカ人の2世以降)バンドのアルバム。
Chicano Batman-"Freedom Is Free"
チカーノっていうと、古くは50sのリッチー・バレンスからちょっと前のロス・ロボスまで数々の優れたミュージシャンを輩出してきたシーンでもある。
丁度ニューヨークにおけるイタリア系と同様に、ロスのチカーノ系って白人に差別される側であるが故、ブラック・ミュージックに親近感を持ち接近していく傾向がよく見られる。
このバンドは、音楽的スタンスが少し前のフィッシュボーン当たりに近い気がする。
つまり雑食性ブラック・ミュージックっていう感じが似ているという事。
最も、黒人ではないけど.....
フィッシュボーンはカーティス・メイフィールドの影響がほんの少し感じられたけど、このバンドにおいて同様の影響はシャギー・オーティスなのかもしれない。
次は、70sブリティシュ・ロックのヒネクレ系(=10cc、XTC当たり)やポップ・プログレ系(=イエス、ジェネシス当たり)が好きな人には面白いと思えるこのアルバム(↓)をアップとておこう。
Schnauser-"Irritant"
イギリスのブリストル出身のバンドらしいが、70sの重厚な感覚ではなく、現代風の小気味良さがあったりする新時代プログレっていう感じ。
あと、以下のアルバムも良かったね。
・アート・リンゼイ - "Cuidado Madame"
・アリエル・ピンク - "Dedicated To Bobby Jameson"
・コートニー・バーネット&カート・ヴァイル - "Lotta Sea Lice"
・ダーティー・プロジェクターズ - "Dirty Projectors"
・キティー, デイジー&ルイス - "Superscope"
・ネイト・スミス - "Kinfolk:: Postcards From Everywhere"
・セイント・ヴィンセント - "Masseduction"
・ソンゴイ・ブルース - "Resistance"
・トロンボーン・ショーティ - "Parking Lot Symphony"
ここ迄は今年よく聴いた膨大なアルバムの内、新譜のみを紹介してきたけど、次はリイシューの番だけど、これが超不作でね。
結局の処、以下の2枚位しかアップする程のモノはなかったんだ。
The Beach Boys-"Sunshine Tomorrow"
これは、1967年(つまり"Smile"頓挫の直後)のレア音源と初ステレオ・ミックス音源、ライヴ音源をコンパイルしたアルバムでね。
この時期のホーム・レコーディング的チープさと偏執協的サイケデリックが入り混じった感覚が大好きなので、このアルバムはかなり楽しめた。
The Beatles -"Sgt Pepper's Lonely Hearts Club Band [Anniversary Super Deluxe Edition]"
ビートルズ音源の隅々を知り尽くしている僕のような熱狂的ファンからすると、何か新しい発見があったワケでもなく、ただ正規盤として良い音で聴けるという事のみしか価値を見出せないのが実情でね。
でも、この録音芸術上の歴史的マスターピースの拡大版リイシューのイベントお祝いを兼ねていここに挙げてみた。
実の処、今年は音源よりも、本が凄まじくいいモノが多かった1年でね。
以下、いくつか紹介しておこう。
・「英国レコーディング・スタジオのすべて 黄金期ブリティッシュ・サウンドが生まれた場所」 著者: ハワード・マッセイ
60s初頭のビートルズ出現に端を発するポピュラーミュージックの録音技術の革命がイギリスのスタジオ群の高次元の競争によってもたらされ、世界の音を変えてしまった事は最早説明する必要が無い程よく知られた事実だよね。
これは、そんなスタジオレコーディング黄金時代のイギリスの数々のスタジオの音響特性や使用機材、そこで活躍したエンジニアやプロデューサーの紹介から伝説のエピソード等までを凡そA4版程度の大きさで約380頁に渡りまとめてある辞書のようなシロモノだ。
何しろ所有マイクから果ては各スタジオの寸法まで記載されているのだから恐れ入る。ちょっと音楽かじっている程度の方ではほぼ全てチンプンカンプンなディープな技術本だ。が、真剣に音楽を書き、製作している自負があり、又そうなりたいと考えている人にとっては必携本だとも強烈に感じるね。一言で言うと超グレイトな録音芸術に関するバイブルって処だね。
・「コンプリート・モータウン」 著者: バーニー・エイルズ
モータウンに関する辞書のような本。
B4版で凡そ400頁=厚さ3cmのシロモノでね。モータウンの歴史を貴重な写真やレコードジャケットやレーベルと共に丹念に時系列に沿って追った決定版であり、第一級の資料。
・「トニー・ヴィスコンティ自伝 ボウイ、ボランを手がけた男」 著者: トニー・ヴィスコンティ
これは読みごたえがあった本。
もしこの自伝の主人公=トニーヴィスコンティを知らないっていう人がいたなら、ビートルズ、ディラン、ストーンズの時代から如何にしてロックは80sを迎える時点にまでたどり着けたのかという事を知らないという事になる。
それはある意味、僕に言わせれば、音楽の事は何も知らないというのに等しい位の無知だと思う。如何にして時代を切り開いた音を作ったのかを学べる好著。ミュージシャンと自称するなら必携本。
・「デヴィッド・ボウイ ザ・ゴールデン・イヤーズ」 著者: ロジャー・グリフィン
これまたとんでもない労作。
デビュー~ベルリン3部作の期間を時系列で詳細に追った優れた資料本。
いつ何処のスタジオで何という曲をレコーディングしたとか、いつ何処の会場でライヴをして何を唄ったとか、TV・ラジオを含めたまで書いてあるんだもの。
又、貴重な写真も満載した辞典のような重量本。
・「ピンク・フロイド全記録」 著者: グレン・ポヴィ
この本は上記ボウイ本のフロイド版のようなモノでね。
これまた辞典のような重量本。
来年は出来るだけ早い時期に必ず新作アルバムを完成させたいと思っている。
ちょっとだけ情報開示すると、それは僕が考える処の"プログレッシヴ・ミュージック"になる。
単に世間一般で言われるような「プログレ」とは違う、本当の意味で広義なモノになると思う。
さて、もう少しすると年が変わる。
今年一年大変お世話になりました。
新年早々、4日には早速脳の検査が待っている。
その後、年末に工事した設備の試運転でまた鹿児島出張だ。
では皆さん、良いお年を.....
今年は恐らく今迄で一番仕事が忙しかった1年だった。
特にこの年末は精神的にも肉体的にも確実に寿命を縮めたね。
さて、6月頃から新作アルバムに取り掛かったけど、PCの寿命による移行作業や新規ソフト類のインストール不調等に、ついこの前迄悩まされていてね。
従ってまだ完成予定をここで記す事が出来ない程の進行状況でね。
取り敢えず、26分に及ぶ長尺曲のバッキングトラックが完全に仕上がった処なんだ。
故に、こま新作アルバムは来年に持ち越しとなる。
で、例年の如く今年よく聴いたアルバムを紹介しよう。
今年は時間がタイトな年末だったので、大変申し訳ないけど、音源リンクは省略させてもらいます。
では、今年一番よく聴いたアルバムは、文句なしにコレ(↓)だった。
Ryley Walker-"Golden Sings That Have Been Sung"
実の処、このアルバムのリリースは昨2016年だったんだけど、国内盤は今年リリースたったという事でここでアップする。
シカゴ出身のシンガー・ソングライターのアルバムでね。
アコースティック・ギターの演奏技術に長けた人で、現代的音響をも備えた傑作。
そんな印象からすると、何処となくジム・オルークを彷彿させる。
次によく聴いたのがこのアルバム(↓)なんだ。
Nightlands-"I Can Feel The Night Around Me"
これは曲が実によく書けているアルバムだね。
僕のような耳でも、繰り返して聴きたくさせる素晴らし曲とサウンド、ハーモニーがたっぷり詰まった作品。
今風のレビューをすれドリーム・ポップ、ソフト・サイケデリアっていうようなキーワードが並ぶんだろうね。
僕的に注目したのは、ソングライティングは言うまでもなく、コーラス関係も相当にビーチ・ボーイズを聴き込んでいる事を連想させるっていう事でね。
恐らく、ハイ・ラマズ以来最も夢中になれた新譜だろうな。
次は、サンフランシスコの女性シンガー・ソングライターのこのアルバム(↓)。
Kacey Johansing-"The Hiding"
これはドリーム・ポップの衣装を着た現代風フォーク・ミュージックっていう感じだね。
所々に、ジャズっぽいリズム・ギターが入っていたり、浮遊感のあるコード進行を使っていたりして、何処となくティム・バックリィを思わせる部分もあったりする。
次に紹介するのはロスのチカーノ(=メキシコ系アメリカ人の2世以降)バンドのアルバム。
Chicano Batman-"Freedom Is Free"
チカーノっていうと、古くは50sのリッチー・バレンスからちょっと前のロス・ロボスまで数々の優れたミュージシャンを輩出してきたシーンでもある。
丁度ニューヨークにおけるイタリア系と同様に、ロスのチカーノ系って白人に差別される側であるが故、ブラック・ミュージックに親近感を持ち接近していく傾向がよく見られる。
このバンドは、音楽的スタンスが少し前のフィッシュボーン当たりに近い気がする。
つまり雑食性ブラック・ミュージックっていう感じが似ているという事。
最も、黒人ではないけど.....
フィッシュボーンはカーティス・メイフィールドの影響がほんの少し感じられたけど、このバンドにおいて同様の影響はシャギー・オーティスなのかもしれない。
次は、70sブリティシュ・ロックのヒネクレ系(=10cc、XTC当たり)やポップ・プログレ系(=イエス、ジェネシス当たり)が好きな人には面白いと思えるこのアルバム(↓)をアップとておこう。
Schnauser-"Irritant"
イギリスのブリストル出身のバンドらしいが、70sの重厚な感覚ではなく、現代風の小気味良さがあったりする新時代プログレっていう感じ。
あと、以下のアルバムも良かったね。
・アート・リンゼイ - "Cuidado Madame"
・アリエル・ピンク - "Dedicated To Bobby Jameson"
・コートニー・バーネット&カート・ヴァイル - "Lotta Sea Lice"
・ダーティー・プロジェクターズ - "Dirty Projectors"
・キティー, デイジー&ルイス - "Superscope"
・ネイト・スミス - "Kinfolk:: Postcards From Everywhere"
・セイント・ヴィンセント - "Masseduction"
・ソンゴイ・ブルース - "Resistance"
・トロンボーン・ショーティ - "Parking Lot Symphony"
ここ迄は今年よく聴いた膨大なアルバムの内、新譜のみを紹介してきたけど、次はリイシューの番だけど、これが超不作でね。
結局の処、以下の2枚位しかアップする程のモノはなかったんだ。
The Beach Boys-"Sunshine Tomorrow"
これは、1967年(つまり"Smile"頓挫の直後)のレア音源と初ステレオ・ミックス音源、ライヴ音源をコンパイルしたアルバムでね。
この時期のホーム・レコーディング的チープさと偏執協的サイケデリックが入り混じった感覚が大好きなので、このアルバムはかなり楽しめた。
The Beatles -"Sgt Pepper's Lonely Hearts Club Band [Anniversary Super Deluxe Edition]"
ビートルズ音源の隅々を知り尽くしている僕のような熱狂的ファンからすると、何か新しい発見があったワケでもなく、ただ正規盤として良い音で聴けるという事のみしか価値を見出せないのが実情でね。
でも、この録音芸術上の歴史的マスターピースの拡大版リイシューのイベントお祝いを兼ねていここに挙げてみた。
実の処、今年は音源よりも、本が凄まじくいいモノが多かった1年でね。
以下、いくつか紹介しておこう。
・「英国レコーディング・スタジオのすべて 黄金期ブリティッシュ・サウンドが生まれた場所」 著者: ハワード・マッセイ
60s初頭のビートルズ出現に端を発するポピュラーミュージックの録音技術の革命がイギリスのスタジオ群の高次元の競争によってもたらされ、世界の音を変えてしまった事は最早説明する必要が無い程よく知られた事実だよね。
これは、そんなスタジオレコーディング黄金時代のイギリスの数々のスタジオの音響特性や使用機材、そこで活躍したエンジニアやプロデューサーの紹介から伝説のエピソード等までを凡そA4版程度の大きさで約380頁に渡りまとめてある辞書のようなシロモノだ。
何しろ所有マイクから果ては各スタジオの寸法まで記載されているのだから恐れ入る。ちょっと音楽かじっている程度の方ではほぼ全てチンプンカンプンなディープな技術本だ。が、真剣に音楽を書き、製作している自負があり、又そうなりたいと考えている人にとっては必携本だとも強烈に感じるね。一言で言うと超グレイトな録音芸術に関するバイブルって処だね。
・「コンプリート・モータウン」 著者: バーニー・エイルズ
モータウンに関する辞書のような本。
B4版で凡そ400頁=厚さ3cmのシロモノでね。モータウンの歴史を貴重な写真やレコードジャケットやレーベルと共に丹念に時系列に沿って追った決定版であり、第一級の資料。
・「トニー・ヴィスコンティ自伝 ボウイ、ボランを手がけた男」 著者: トニー・ヴィスコンティ
これは読みごたえがあった本。
もしこの自伝の主人公=トニーヴィスコンティを知らないっていう人がいたなら、ビートルズ、ディラン、ストーンズの時代から如何にしてロックは80sを迎える時点にまでたどり着けたのかという事を知らないという事になる。
それはある意味、僕に言わせれば、音楽の事は何も知らないというのに等しい位の無知だと思う。如何にして時代を切り開いた音を作ったのかを学べる好著。ミュージシャンと自称するなら必携本。
・「デヴィッド・ボウイ ザ・ゴールデン・イヤーズ」 著者: ロジャー・グリフィン
これまたとんでもない労作。
デビュー~ベルリン3部作の期間を時系列で詳細に追った優れた資料本。
いつ何処のスタジオで何という曲をレコーディングしたとか、いつ何処の会場でライヴをして何を唄ったとか、TV・ラジオを含めたまで書いてあるんだもの。
又、貴重な写真も満載した辞典のような重量本。
・「ピンク・フロイド全記録」 著者: グレン・ポヴィ
この本は上記ボウイ本のフロイド版のようなモノでね。
これまた辞典のような重量本。
来年は出来るだけ早い時期に必ず新作アルバムを完成させたいと思っている。
ちょっとだけ情報開示すると、それは僕が考える処の"プログレッシヴ・ミュージック"になる。
単に世間一般で言われるような「プログレ」とは違う、本当の意味で広義なモノになると思う。
さて、もう少しすると年が変わる。
今年一年大変お世話になりました。
新年早々、4日には早速脳の検査が待っている。
その後、年末に工事した設備の試運転でまた鹿児島出張だ。
では皆さん、良いお年を.....
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