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My Brain's Still Alive -Reel #1- Liner Notes

2013-09-08 (Sun) | 17:29

 各曲の説明に入る前に少々関連事項に付いて書いておきたい。


 今回のアルバム・タイトル="My Brain's Still Alive" とは、直訳すれば『僕の脳はまだ生きている』となるのは見ての通り。

 でも........そのココロは、『僕にはまだ音楽が出来る』という事なんだよね。

 それは、「ステージ上でのライヴ・パフォーマンスだけが唯一の音楽の奏で方じゃ無いだろう?」という、くも膜下出血の後遺症の為ステージを引退せざるを得なかった僕にとっての"一筋の希望の光"のような自問自答でもある。

 また、1976年に歴史的ヒットとなったピーター・フランプトンのライヴ・アルバム "Peter Frampton Comes Alive" と同じように "Alive" という単語が"ライヴ盤"と引っ掛けてあるわけだ。


 ところで、今回の3枚組ライブ・アルバムを構成する3枚のディスクをそれぞれ Reel #1・#2・#3と名付けているわけだけど、このネーミングの意味って分かるかな?

 Reel=オープン・リール(↓)のテープって気付けば早い。


オープン・リール・レコーダー
オープン・リール・レコーダー


 もっとも、近年ではアナログ・レコードも見た事なく、カセットやオープン・リールといったテープ媒体も想像出来ない若い世代もいるらしくてね。

 僕が若い頃はギリギリ、テープ媒体にアナログ・レコーディングする最後期だったんだよね。

 僕自身もカセット・テープにレコーディングする自宅録音に勤しんでいたし、貪るように聴いていた過去の名盤群は皆オープン・リールにプロフェッショナルなスタジオでレコーディングされていた。

 つまり、そんな時代へのオマージュなんだ。

 次にアートワーク関連なんだけど........

 先日も書いたけど、美術系は大の苦手なんだよね、僕........

 通知表でも『2』ばっかりだった。ずっと........

 
 で、今回のフロント・ジャケット(↓)は、まだ入院中の仮外出時に書いた この記事 に由来しているんだ。

 つまりどんよりと曇ったグレイの空は、くも膜下出血によってイカれた僕の脳を象徴しており、そこに映える美しいグリーンは生命の象徴であり、まだ僕の脳は生きている事を示唆しているっていう事。


My Brain's Still Alive
My Brain's Still Alive: フロント・ジャケット

 そして2枚のインナー・ジャケット(↓)は、病んでしまった脳(=Page 1)がリハビリのおかげで少しだけ回復してきた(=Page 2)様子を曇り空⇒少し晴れ間が見えてきた曇り空で表現している。


インナー・ジャケット-P1
My Brain's Still Alive: インナー・ジャケット-Page 1

インナー・ジャケット-P2
My Brain's Still Alive: インナー・ジャケット-Page 2


 そして青空の下で映えるグリーンを捉えたバック・ジャケット(↓)-----フロント・ジャケットと同じ場所で撮影されており、対称を成している-----は完全に元のように回復した生命感溢れる脳の状態、若しくは、そんな状態を願望する僕の現在を示唆している。


バック・ジャケット


 因みに、バック・ジャケットに青字で大きく書かれている"Be Real Not Fake, Pal"というスローガンは、ブログでもよく使っているフレーズでね。

 これこそ、僕の信条であり、聴いて頂ける方に届けたいメッセージでもある。

 つまり、「ニセモノではなくホンモノになれよ、友よ。」というメッセージだ。

 ここからが Disc 1=Reel #1のライナーです。


 01. My My, Hey Hey (Out Of The Blue): 2009/June/27 at Tongariboushi, Imari [4:01]

  
 ニール・ヤングがニール・ヤングたる所以を正に物語っている名曲。

 ここで唄われている『消え去る位なら燃え尽きた方がいい』『錆付く位なら燃え尽きた方がいい』というのが、芸術家として妥協を良しとせず本能のまま激しく表現する事を好む彼の本質をよく表していると思う。

 僕も迷った時にはいつもここ(=この曲のスピリット)に戻ってくるんだ。

 そういった意味で大切な一曲。

 実際、フォーク系がハバを利かせ、Amのアルペジオに拍手が沸くライブ・ハウスで一人異次元の空間に存在しているが如く、長尺なハード・ロック or ジャズ・ロック的なアコースティク・ギターの爆音で一人トランス状態に入り込み大汗かいて演ってた僕の心には、この曲の真意を地で行く決意が溢れていたんだ。

 "ウケる"事より音楽そのものの質でオーディエンスに対峙する事こそ、いくら拍手が少なかろうが結局は、最後に勝者となる権利を有するミュージシャンだという信念が僕にフォーク・クラブ的なライヴ・ハウスでの果てしないアウェイ感の中で狂ったような演奏を続けた原動力となっていたんだ。

 勿論、同曲の爆音エレクトリック・ヴァージョンである 'Hey Hey, My My (Into The Black)' が当時の病んでない僕の脳裏で流れていながらこのアコースティック・ヴァージョンを演奏していたのも事実。

 ここでの僕の演奏でも、最終ヴァースにおける "Rock'n Roll Can Never Die" という歌詞の核心部分で少しだけ感情表現が激しくなっているのが確認出来ると思う。


02. Ohio: 2009/May/04 at Tongariboushi, Imari [2:53]


 恐らく、クロスビー、スティルス、ナッシュ & ヤング(=CSNY)の最も有名な曲。

 ここでのギター・チューニングはCSNYのオリジナル・ヴァージョンで作者であるニール・ヤング自身が使っているダブル・ドロップD・チューニング(=DADGBD)になっている。

 要するに1・6弦をそれぞれDにチューン・ダウンしているっていう事。

 ニール・ヤングが使っているイレギュラー・チューニングはこれか、6弦のみをDにチューンダウンしたドロップDだけのはずだ。(前述の ' My My, Hey Hey (Out Of The Blue)' のように全弦1音下げチューニングもあるが、イレギュラー・チューニングとは言い難い)

 前々から、この'Ohio'に関しては、巷に出回っている楽譜等がいつも間違っている事に情けない気がしていたんだ。

 要するに、曲の冒頭からコードをDmにしているケースが多いという事。

 でも実際、この曲でDmと頻繁に間違われているコードはDでもDmでもない、つまり長調(=メジャー)でも短調(=マイナー)でもないモーダルなものなんだよね。

 もっと説明すると、Dmと勘違いされているコードは DADADD(ダブルドロップD・チューニングで2弦3フレットと3弦2フレットのみを押弦したフォーム) という長調=メジャー/短調=マイナーを決定付ける3度音が無いたった2音で構成されているコードなんだ。

 つまり、この DADADD というコードにF#を足せばDというメジャー・コードになり、Fを足せばDmというマイナー・コードになる。

 結果として、メジャーでもマイナーでもないモーダルなコードになっているというわけ。

 このモーダルなDコードはニールの数多くの曲で使用されている物なんだ。

 また、ここでの僕のボーカル・パフォーマンスが意図的にニールによるリード・ボーカル・ラインとグラハム・ナッシュによるトップ・ハーモニー・ラインを行ったり来たりしているのが分かるかな?

 僕は弾き語りの時よくこんな風な唄い方をする。

 たった一人で唄っててもハーモニーが付いているようなフィーリングを出す為に、ステージ上で"必然的"に生まれた手法とでも言うべきか........


03. I Put A Spell On You: 2009/Mar/28 at Tongariboushi, Imari [5:21]


 1956年に大ヒットしたスクリーミング・ジェイ・ホーキンスのR&Bの名曲。

 映画ファンなら1984年のジム・ジャームッシュ監督作 "Stranger Than Paradise" に使用された事でも有名な曲だ。

 また彼は、同監督に気に入られ、1989年の "Mystery Train" には俳優としても出演していた。

 ここでの演奏は、CCR(=クリーデンス・クリアウォーター・リヴァイヴァル)の1968年のデビュー・アルバムのオープニングに収録されていたゾクゾクする位素晴らしいヴァージョンを手本としている。

 このパフォーマンスがレコーディングされた夜、フリー・ライヴのステージ上で他の出演者が次々と演奏している様子を横目で見ながら、Harp@Megumi さんから競演の申し出があってね。

 そこで、「何を演奏する?」-----「'I Put A Spell On You'でどう? キーはEm」といういたってシンプルな会話のみ----つまりまったく打ち合わせ/リハーサルなし-----でステージに上がった結果がこのパフォーマンスだ。

 曲タイトルで即座に話が成立する程-----つまり 'I Put A Spell On You' という曲を知っている-----ソウルやR&Bに精通している Megumi さんには感心したものだ。

 ところで、ここでの僕のボーカル・パフォーマンスがスピーカーが歪む位のシャウトを聞かせている事を我ながら誇りに思っている。

 日本人がこの手のハードな曲を唄う時に、常につきまとうひ弱なボーカル・スタイル-----シャウトと呼べるシロモノではない-----と英語発音の破廉恥なまでなヘタさ加減を常々死ぬ程恥ずかしく感じてきた僕にしては、ミュージシャン歴30余年をしてやっと到達した"ボーカルリストじゃない者のボーカル・パフォーマンス"のピークを記録した思い出深いパフォーマンスだ。

 もっとも、こんなステージを重ねていた当時、ボーカリストとしての余命は幾ばくもないなんて神のみぞ知る事だったわけだが........


 04. Improvisation On "Love Song" & "Brain Awakening": 2009/July/25 at Tongariboushi, Imari [16:08]


 数十年ぶりにステージに立ち始めた当初、フォーク系の方々ばかりのライヴハウスにおいて、その手が好物なオーディエンスにとって『割りと有名な洋楽ロックのアーティスト』で、彼らにそれ程『嫌がられないフォークのテイストがある』ので思い浮かんだ-----『僕として最大公約数でギリギリ演るモチベーション』の保てるアーティスト-----のがニール・ヤングだった。

 そんな風にして再びステージに立ち始めた頃は、フォーク好きの演奏者の続く間に僕が演奏すると、僕がどうしても醸し出してしまうハードなロック・テイストに対し、何だか美味しい食事(=ベタベタなフォーク)に小石(=僕の騒々しい英語のロック)が混ざっているような感じがアリアリの反応だったんだ。

 演奏が終わるとパラっとも拍手はせず、シーンとしてしまう反応には随分とめげたものだよ。

 でも、いつしか拍手も増え、熱狂する人やファンと公言する人も出始めて、最終的には、フリー・ライヴの「不動のトリ」になったんだ。

 そうした頃合を見て、少しオリジナル曲をセットリストに混ぜ始めたんだ。


 ここで聴かれる "Love Song" というギター教則本には絶対載ってないような変則コード(チューニングは誰でも知ってるレギュラー・チューニングだ)を基調にしたオリジナル曲は、今となっては結果的に、もっともステージで演奏したオリジナル曲となってしまった曲だ。

 このアルバムには全部で5つのヴァージョンを収めている。

 が、お聴きの通り、演奏する度に長いインプロヴィゼーション(=即興演奏)への導入テーマとなっていたレパートリーだった故、5つのどのヴァージョンも1つとして同じ演奏はない。

 つまり、演ってる本人ですら、その演奏がどのように展開し、どの位続くのかも分からないわけだ。

 全ては"本能"と"蓄積"により導かれるままだ。


 ここでは、レッド・ツェッペリンの "Srairway To Heaven" とニールヤング の "Cowgirl In The Sand" に添えられた炎のようなハープ・ソロを吹いている。

 僕にとってソロ・ステージにおけるハーモニカの位置付けは至極簡単だ。

 それは........ギター・ソロの代用という位置付け。

 感情が高ぶり、思い切り1弦ハイポジションをチョーキングするあのギター・ソロとまったく同じ感覚。

 又、"Cowgirl In The Sand" のエンディングが静かにフェードアウトするのと入れ替わるようにして突如始まるゴツゴツとしたカッティングに導かれた "Brain Awakening" は実の処、このアルバムで僕が一番気に入っている部分なんだ。

 この激しいカッティングの応酬とMaj7で繰り広げられるハーモニカ・ソロは僕が"その場ででデッチ上げた"(=インプロヴィゼーション)の中で最も極上なものだ。

 とっさにカッティングを始めた瞬間に僕の頭に浮かんでいたイメージ-----はっきりと記憶している-----は、モンタレー・ポップ・フェスティバルでのジミ・ヘンドリクスのオープニング・ナンバーでありハウリン・ウルフのブルース・クラシックを超高速 & ハードにカヴァーした "Killing Floor" のイントロのダイナミックなジミのカッティングだったんだ。

 そこを基点にしてハーモニカのメロウなパートへと移り、その間に次の展開を考えていた時、ジミ繋がりでアイズレー・ブラザースのファンキーな "That Lady" を思い出したんだ。

 故に、このインプロヴィゼーションの締め括りは何処と無く "That Lady" 的ななシンコペーションを見せているんだよね。

 尚、後半部で顕著になってくるハウリング音はPAシステムから出ていたものがそのままレコーディングされたもので、マスタリング時の単独除去は困難だったんだよね。

 05. Almost Cut My Hair: 2009/May/23 at Tongariboushi, Imari [4:45]


 ここでは、作者であるデイヴィド・クロスビーが残しているデモ・ヴァージョンを基本に,CSNYによるスタジオ・ヴァージョンに僕なりのギター・ワークを加えたパフォーマンスとなっている。

 これも又、レギュラー・チューニングだけど変則コード-----普通ではない押弦ポジションによるコード・フォーム-----を使用する事により、「イレギュラー・チューニング?」と思ってしまうタイプのパフォーマンスとなっている。

 CSNYによるオリジナル・ヴァージョンはニール・ヤングとスティーヴン・スティルスによる激しいギータ・バトルをフューチャーした素晴らしい出来栄えとなっているんだけど、ここでは、弾き語りという事もあり、基本的にダウナーなベクトルで演奏している。

 但し、ヴォーカル・パフォーマンスに関してはクロスビーに準じて結構ハードだね。

 ここでもPAシステムからの音のミッド・レンジがスカスカで、且つ、ミッドロー(=5弦の音)が異様に出ている状態だったので、マスタリング時に極力補正したんだ。


 06. Everybody Knows This Is Nowhere: 2009/July/25 at Tongariboushi, Imari [6:55]


 これもハーモニカ・ソロがなかなか良い出来だ。

 実の処、ハーモニカの演奏って、ホーン類に似た処があってね。

 要するに、"肺活量勝負"的な部分。

 故に、長いハーモニカ・ソロを取った直後っていうのは汗ダクダクで息も上がっている感じなんだよね。

 つまり、見た目と違い相当なハード・ワークっていう事。

 又、ここでも例の如くニール・ヤングのリード・ボーカル・ラインとクレイジー・ホースによるコーラス・ラインを巧みに行き来するボーカル・パフォーマンスを披露している。

 あと、エンディングでは同じくニール作の "Sugar Mountain" のイントロを演奏しているね。

 ここでのD-Cのコード進行時のフォームはニールがよく使う(というかナッシュビルのカントリー・ミュージシャン達が良く使う)フォームだ。

 Cは通常通りのロー・コード・フォームだけど、DはそのCのフォームをそのまま2フレット並行移動させたものなんだよね。

 そうなると、Dコードの構成音が DF#A ではなく DF#G となる。

 つまり5度(=A)がオミットされ、変わりに4度(=G)を加えたハーモニーとなる。

 よってキモとなる F# と G の半音でぶつかるフィーリングを得られるっていう具合。

 そこに一風変わった4弦のハンマリング・オン(D⇒F#)を加えれば一丁上がり。


 07. Improvisation On "Love Song": Harpin' On The Groove: 2009/May/04 at Tongariboushi, Imari [13:55]


 このパフォーマンスはまったく無計画(=予期していない)な偶然の産物なんだ。

 説明すると、元々僕はいつもの如く一人でインプロヴィゼイションを展開するつもりでステージに上がって演奏している状況なワケ。

 そのインプロヴィゼイションの流れの中でたまたまクリーデンス(=CCR)の "Bad Moon Rising" に行っちゃたんだよね。

 ところが、ずっと僕のステージを遠くから眺めていた Harp@Megumi さんがその "Bad Moon Rising" を聴いたらイテモタッテモいられなくなったらしくて突然ステージに乱入してハーモニカを吹き出したんだ。

 そこで僕は Megumi さんのハープと会話するようなギター・ワークを展開し始めた........が、その熱の入ったインタープレイに今度は Tongari-Master がイテモタッテモいられなくなり、これまた突然ステージに乱入してカホンでリズムを刻み始めた。

 その結果、怒涛のステージとなりオーディエンスは大喜び。

 確かに、今冷静に聴き返しても3人の演奏になってからの演奏のウネりは物凄い。

 よって、このテイクは今回のアルバムをまとめ始めた当初から(CD3枚の)どれか面の最後に配置する事に決めていたんだ。

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