FC2ブログ

スポンサーサイト

-------- (--) | --:--

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

My Brain's Still Alive -Reel #3- Liner Notes

2013-09-08 (Sun) | 17:32

 ここからが Disc 3=Reel #3のライナーです。


 01. All Along Watchtower: 2009/June/15 at Rabista, Yanagawa [7:27]


 この曲はよくステージのオープニング・ナンバーとして演奏したものだ。

 ジミ・ヘンドリクスのヴァージョンを基本としているのは明らかだけど、途中に Reel #1 収録の "Brain Awakening" 同様にアイズレー・ブラザースの "That Lady" にインスパイアされたハード・エッジなカッティングのパートを挿入しているのが特徴だ。

 このテイクはこのアルバムで唯一、柳川のCafe Rabista にてレコーディングされたものだ。

 又、ここではTaro君が ジャンベ (=アフリカのパーカッションの一種)を演奏している。

 このパーカッションはもの凄く音が大きくて低音がズシンとくるものでね。

 演奏していて、合わせているこちらも相当にノってくるんだよね。

 冒頭でレッド・ツェッペリン "Heartbreaker" をチラっと弾いているのが確認出来ると思うけど、音出し時にはよく手クセで弾くんだよね、このリフ。


 尚、クレジットを見てもらえば、この曲だけハーモニカ=G & Dとなっているのが不思議だと思われる方もいると思う。

 だって、『ギターを弾いている都合上、1曲の演奏中にはハープの交換は出来ない』って書いてたでしょう?

 正直に白状すると、基本的にこの曲はGのハーモニカを吹いているわけでね。

 アウトロにおけるDのハーモニカは、この曲の次に演奏した "Love Song" のインプロヴィゼーションからギター・ソロ込みのパートを移植して繋げてエディットしたものなんだ。

 故に、1曲の中で違うキーのハーモニカが混在している事となったわけだ。


 02. Heart Of Gold: 2009/May/04 at Tongariboushi, Imari [4:04]


 ニール・ヤングの最も商業的に成功した、つまり一番ヒットした(=一番有名な)この曲は、オーディエンスへのサービスとしてステージ前半でよく演奏していた曲でもあるんだ。

 何て言っても"柳川のニール・ヤング"と標榜している以上、やっぱりこの曲は聴きたい方が多いだろうと思ってね。

 でもそこには、僕なりの巧妙な『作戦』が隠されていたんだ。

 要するにステージの1曲目、若しくは2曲目でこの曲を演奏しておけば、オーディエンスは僕のステージに入り込み易くなる。

 結果、僕自身が最も演奏したいハードなインプロヴィゼーションへと移り易くなるという、一種の"ニンジンで釣る"『作戦』というわけだ。

 ここでも、ちょっとしたインプロヴィゼーションが隠されている。

 それは........アウトロにおけるCmaj7でのハーモニカ・ソロのパート。

 キー=Gのフォーク/カントリー・テイストのこの曲にMaj7のパートを織り込むのはちょっとした発想だね。


 03. Down By The River: 2009/May/23 at Tongariboushi, Imari [9:40]


 実の処、Reel #2 収録の "Improvisation On "Love Song": Pilgrim's Hymn For MJ" のライナーで触れているニール・ヤング "Like A Hurricane" のリクエストをKさんから受けている様子はこのテイクの冒頭に記録されている。

 Kさんが『扇風機を持ってくる』っていうのは、70sにニールが "Like A Hurricane" を演奏する時にはいつもステージ・セットとして巨大な扇風機を登場させ、あたかもハリケーンの中で演奏していたエピソードに由来している。

 つまり、結果的にはこの夜は "Like A Hurricane" の代わりにこの "Down By The River" の演奏でKさんには我慢して頂いたという事だ。

 でも、ここで聴かれる血気迫るパフォーマンスには満足して頂いたと信じている。

 又、クレイジー・ホースとのオリジナル・ヴァージョンでのレギュラー・チューニングをダブル・ドロップDに改ざんして演奏する事により、ここではちょっとした興味深いハーモニーが聴かれる事になっているのにお気付きかな?

 1 6弦をDにチューン・ダウンしているのがダブル・ドロップDであり、そのままA or A7をロー・ポジションで押弦した場合(勿論、6弦=D音は左手親指でミュートしている)に、1弦開放=D音と2弦2フレット=C#音が半音でぶつかるわけでね。

 これが一風変わった不安定なハーモニーを生む要因となっている。


 ところで、この曲を演るとその長尺ハーモニカ・ソロで必ず息が上がったものだよ。

 正に「ギター・ソロの代用としてハーモニカ・ソロ」を地で行くこの曲では感情の流れに沿った本能的なパフォーマンスを展開しているように思う。

 又、ここでのハーモニカ・ソロにはPA側でディレイを掛けてくれている為、よりトランシーなフィーリングが出ているね。

 但し、そのPA側のディレイをOn/OFFするタイミング・ミスで、ハーモニカ・ソロから3rd ヴァース(=3番の歌詞)に戻って来た僕のボーカルの冒頭に若干ディレイが掛かっている事が確認出来る。

 あと、2番目の間奏(=1st ヴァースと2nd ヴァースの間)の冒頭で聴かれる超ハードなカッティングはハープ・ソロ以外の見せ場を作りたいと考えた上で演奏する度に毎回、このポジションに「計画的」(つまり、このテイクのみに挿入したインプロヴィゼーションではない)に挿入していたフレーズだ。


 04. Improvisation On "Love Song" & "Dressed In Blue": 2009/Mar/28 at Tongariboushi, Imari [15:38]


 ここでのインプロヴィゼーシュンはいつもの "Love Song" だけでなく、このパフォーマンス当日の朝に書いたばかりの新曲 "Dressed In Blue" の初演を含んだものになっており、パーカッション系のサポート/競演者もいないまったくのソロ・パフォーマンスなので、僕のピート・タウンゼントに物凄く影響されたギターのリズム・ワークが分かり易いと思う。

 僕は特に意識しなくても、気合を入れてリズムを刻む時のほとんどの場合、こんな風なテイストの演奏をする事が多いんだ。

 "Dressed In Blue" は60s末~70s初期のピート・タウンゼントの神懸り的ソングライティングを徹底的に展開したオリジナル曲だ。

 自分では、その日の朝書いてそのまま当日夜にステージ初演した関係で物凄くボーカルのピッチに苦労している様が見て取れる。

 又、このとりわけ長いインプロヴィゼーションには本当に疲れきった記憶があった。

 それは、アウトロにブルース風シャッフルにリズム・チェンジした辺りのヨレたリズム・ワークにも十分に現れている。

 但し、そのシャッフルを最終的にストレートな8ビートに戻す事自体は"意図的"に演っている。

 実の処、この曲を書いた時点での構想はシャフルのブルースに2ndポジションのハーモニカ・ソロを載せて終わるというものだったんだよね。

 でも例の如く、シャフルのリズムにチェンジした途端に僕の頭の中にローリング・ストーンズの"Midnight Rumbler" が浮かんだっていうのが真相なんだ。

 あの曲の中間部でシャッフルからストレートな8ビートにリズム・チェンジするでしょう?

 故に"意図的"だったというワケ。


 あともう一点このパフォーマンスには面白い点があってね。

 基本的に、くだらない喋り(聴く側にとっても、演奏する側にとっても)で貴重な演奏時間を潰すより、『持ち時間内で少しでも長く良い演奏をオーディエンスにはお届けしたい』というミュージシャンとしてのポリシーから、ステージはほとんどNo MCで通すので有名だった僕にしては珍しく長く喋っているなシーン(それでも十分短い)を捉えているレコーディングという意味でも、これは凄く貴重なものなんだ。

 尚、ここでお客さんと会話している話題は........

 当時、内輪で盛り上がっていた僕に何処と無く似たステージ・アクションをする「"ニセWizard"さん(本当に存在した!!)の生態」(笑)について、『本物のWizard(=僕)との見分け方は簡単で、ニセWizardは、さだまさしを唄うけど本物=僕は唄わないし、帽子が違ってて、ニセはハンティング帽を被っている』というような事を喋っている。(笑)


 ここでの音に純粋に耳を傾けて頂ければ、何故僕がいつも椅子に座わっての"いかにもアンプラグド"っていうフヌけたユルい雰囲気の弾き語りのステージを避けており、ストラップでのスタンディングによるアコースティック・ギターを掻き鳴らす緊張感-----演る方も聴く方も次にどんな展開になるのかもわからないから余計にスリリング-----に溢れた張り詰めた"ハード・ロッキンな弾き語り"スタイルにこだわり続けのかがご理解頂けるのかもしれない。

 ただ心残りなのは、病の為とはいえ、しゅん兄さんとの約束通りA-Trainでバンドによるテレキャスターによるリズム・ワークと、ソロによるこんな(↑)風な僕の本領をお見せする事が叶わないままステージ引退に相成ってしまった事だ。


 05. Rockin' In The Free World: 2009/May/23 at Tongariboushi, Imari [5:41]


 アンコールを求められた夜と片手数えられる程のごく僅かの例外を除き今迄、僕のステージは必ずこの曲で終わらせてきた。

 だから、僕=この曲といったイメージをお持ちの方も多いと思う。

 でも、実はそれには特別な理由はないんだ。

 僕にすれば、単に演ってて燃える(=カ~となるあのアドレナリンの分泌する感覚)曲だったという事だ。

 但し、見ている側では僕以上に燃えたりハラハラしたりする方々がおられた様子だ。

 勿論、見ていてハードなパフォーマンスに燃えるっていう人もいただろうし、冒頭と中間での"お約束"となっていた高価なマーチンのボディを思い切り殴る(=叩く)パフォーマンスを楽しんだり、『高価なマーチンのボティにヒビが入ったらどうするのだろう?』っていうハラハラ感で見ていた方もいたはずだ。

 とりわけ、PA席でエンジニアリングしていた Tongari-Master はズシンという心臓に悪いヒット音を毎度モニタリングしていたので随分心配された事だと思う。

 僕自身は、『ギターは美術館の陳列品ではないので、使ってナンボのモノ』って割り切っていた。

 『少々傷が入ろうが大した問題ではない』という考えだ。

 でも、『ボディにヒビが入ったり、最悪の場合割れたりしてもらうのはまずい』という本音もあったんだ。

 で結局、時が経つとそこら辺の妥協点でもあるちょうどいい塩梅の叩き方を体で覚えていったんだ。


 06. Tonight's The Night: 2009/April/25 at Tongariboushi, Imari [11:36]


 前の曲である "Rockin' In The Free World" のエンディングでのオーディエンスの『アンコール!』の声に導かれて静かに始まるこの曲は、この3枚組ライヴ盤最後ののアンコール演奏という位置付けであり、このアルバム中で一番出来のいいパフォーマンスだと思っている。

 チューニングはダブル・ドロップDだ。

 ニール・ヤング自身のライヴでのヴァージョンはレギュラー・チューニングでEとなっていた。(オリジナル・スタジオ・ヴァージョンではニールはピアノを演奏していた)

 だれもこの曲をダブル・ドロップDで演奏していないはずだ。

 ここでも僕のリズム・ワークは冴えている。

 ハーモニカはGで2nd ポジションで演奏している。

 途中に挿入した CCR "Born On The Bayou" はこの素晴らしくスワンピーなアメリカン・バンドのレパートリーの中で一番のお気に入りなんだ。

 で、"Tonight's The Night" から始めたこのインプロヴィゼーションで "Born On The Bayou" が挿めそうだと考えた時点(勿論演奏中)で その"Born On The Bayou" のイントロのフレーズがダブル・ドロップDのチューニングでのフォームがまるで思い付かなくて困ってね。

 そこでとっさの"救済策"としての閃きがあったんだ。

 『そうだ、"Born On The Bayou" のイントロ・フレーズの譜割り(≒リズム)はニール・ヤングの "F*!#in' Up" の譜割りとよく似ている上に、"F*!#in' Up"もダブル・ドロップDの曲だったよな!!』っていう考えが瞬間的に、まだ健全だった僕の脳から両手に伝達されて、結果的には "F*!#in' Up" を "Born On The Bayou" のイントロの代用とする事に成功したという事だ。

 これは見事にハマッた例だ。

 僕は超能力者でもなく一介のミュージシャンの端くれだから、時々考える時間稼ぎで意味のないフレーズをダラダラ続ける事もある。

 でも1つだけ僕に言える事は、ステージに立つミュージシャンっていうの、常に『これが最後のステージかもしれない』という考えで、肉体的には命がけの演奏に邁進しつつ、同時並行で、精神的に瞬間瞬間"最高の音"を紡ぎ出す思考を繰り替えす人種だという事だ。

 一度空気中に放出された音は2度とは戻らない。

 だからこそ、瞬間に命を掛ける。

 くだらないMCをステージの核には据えない。



 これで全曲のライナーは終りです。

 Be Real Not Fake, Pal!

 ありがとう。

コメント

コメントの投稿

非公開コメント


Profile

Wizard

Author:Wizard

Massage Board

★Warehousefull Of Soul★

過去から最新のものまでに至る膨大なWizardのレコーディング・アーカイヴから その音源をありのまま ここ にアップ

★Live Information★

病気の後遺症の為、ソロ・ステージは引退させて頂きました。
Thanks, folks

★Wizard の本棚★


ブクログ
少しずつ整理整頓してみたいと思います。

E-Mail to Wizard

名前:
メール:
件名:
本文:

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。